今年も花粉の季節がやってまいりました。今年は昨年と同じかやや多めとの予測ですが、風が強い日が多いせいかスタートが早いと思います。

花粉症は、目、鼻、喉の粘膜に付着する花粉に対し体内の免疫が過剰反応する病態です。即時型アレルギー(Ⅰ型アレルギー)に分類され、蕁麻疹と同じカテゴリーに分類されます。花粉が付着した粘膜において、感作された肥満細胞から分泌されるヒスタミンやロイコトリエンなどにより、血管拡張(→鼻づまり、結膜炎)、透過性亢進(→鼻汁、流涙)、知覚亢進でクシャミなどが出現します。このような現象をターゲットに開発されたのが、現在主流の抗ヒスタミン薬、ロイコトリエン拮抗薬になるわけです。最近ではPAFというケミカルメディエーターへの拮抗薬もシェアが増えています。それでも効果不十分な時にはステロイド剤が処方されます。このステロイド、著効することは以前から知られていますが、副作用があるのが難点でした。そこで開発されたのが目や鼻の局所ステロイド薬です。局所への投与ですので全身への影響が少ないのが利点で、内服薬がなくてもこれらだけで過ごせる方もいます(私もその一人)。このステロイド、注意点がありまして、屯用ではあまり効果が上がりません。例年発症する時期の1週間ほど前から、軽い日も重い日も連日投与してみてください。
都心部では、排気ガスや黄砂、PM2.5などの大気汚染物質との相乗効果のため、症状が増悪することも報告されています。私は東日本大震災で被災地に派遣されましたが、津波後の土埃のため、現地ではアレルギー患者さんがとても多かった覚えがあります。能登地方はまだがれきが残っているようですので、被災地の方は大変だと思います。
今年も3月11日が近づいてまいりました。次回からは、自衛官として派遣されて経験したことについて書いていこうと思います。